ピアノを使わなくなった時はどうする?
『ピアノを使わなくなってしまったけれど、どうしたら良いですか?』
こんにちは、Rumah Musica(ルマムジカ)です。
お客様によくいただく質問シリーズです。
ピアノを使わなくなる理由は、様々です。
・お子さまが習っていたピアノを辞めた
・お引っ越しをすることになって、住環境が変化することになった
などなど…
大きい物でも使わなくなった家電は新しい家電を購入した時に引き取ってもらえたり、大きな家具は粗大ゴミシールを購入して自治体で処分してもらえたりしますよね。
ずっとお付き合いのあった調律師さんや楽器店に頼める方は良いですが、しばらくお付き合いの途切れていた状況だとどうしたら良いか分からない方もいらっしゃいますよね。
幾つか選択肢をご提案していきます。
1、譲って下さい、譲りますのコーナーに掲載してみる
地域の掲示板のようなところに、「譲って下さい」「譲ります」のコーナー、ありますよね。
あちらに掲載してご縁があり、次の方のお家に行く場合もあるようです。
メリット
・処分ではなく次のお家に送りだせる事で、元の所有者さんの気持ちが晴れやか
・もらう方も、業者の手を借りない事で相場より安くピアノが手に入り、嬉しい
利点は上記のようになりますが、もちろんデメリットもあります。
デメリット
・運送費はどちらが持つか、事前にきちんと決めておかないと後々トラブルになる
・故障箇所が見つかった場合、修繕費をどちらがどの割合で持つか決めにくい
ピアノの運搬は力仕事であると同時に技術が必要な難しい仕事になります。
ですので、調律の業者さんの手を仲介しないとしてもプロの運搬業者さんにお願いすることは必須となります。
運搬経路によっては基本作業運賃だけで済まない場合もあったり、後日出直しになったり、最悪の場合入らない、なんて事もあるかも知れません。
また、年数が経ったピアノの場合、一見普通に音が出せても中の部品は劣化していることもよくあります。
運搬の件にしても、修繕の件にしても、お話し合いが出来るようにしておいた方が良いと思います。
2、ピアノの買取業者を探す
パソコンや携帯で、「ピアノ 買取」「ピアノ 引き取り」と検索をかけてみて下さい。
恐らく、買取業者のHPが数社出てくると思います。
私がお勧めしたいのは「○社一括査定」「買取比較」と表示される、「買取比較サイト」と呼ばれるものです。
比較サイトに登録している買取業社数社からメールや電話等、ご希望の方法で査定額が送られて来ます。
業者さんによって高値を付けられるピアノが異なったりもしますので、一番高い業者さんに買ってもらう事が出来ます。
ピアノの査定額を知る際に必要な情報は、
・メーカー
・製造番号
・型番
・ピアノの大まかな状態
・ご自宅の場所、何階にピアノがあるか、搬入の際はどのように入れたか
という情報です。
アップライトピアノの場合も、グランドピアノの場合も、上の蓋(屋根)を開けると金色っぽい「フレーム」と呼ばれる鋳物の上に、かたどられていたり書かれたりしています。
アルファベットと数字の組み合わせが「型番(モデル名)」で、数字だけの羅列もしくはアルファベット一字と数字の組み合わせが「製造番号」です。
(例 U3L 12345678)(例2 KS3 j 12345678)
メリット
・一番高い値段の会社に買い取ってもらえる
・すぐに手放さなくとも、その時点での買取相場は把握できる
・プロの業者に任せるので、諸手続きが個人間での売買よりも手間が省ける
・値段が付かないと思ったピアノに、意外と値段がつく事もある
デメリット
・時々、後から理由を付けて値段を下げる業者がいるらしい
・購入時の金額から期待すると、随分割安に感じてしまう
すごく高級なピアノをお持ちの場合は?
一般的なヤマハやカワイといったメーカーの場合は上記の方法で問題ないと思いますが、外国産のピアノや国産のピアノで変わったタイプのものをお持ちの場合、「辞退」と言う回答が続いてしまうことがあります。
例えばスタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、グロトリアン、ペトロフなど・・・
そう言った場合は、お持ちのメーカー名で検索をかけてみて、販売しているお店に直接コンタクトを取るのが良いかも知れません。
ピアノ屋さんによって、中古の輸入ピアノが得意なお店、国産の中古が得意なお店、意外と色々ある物なので。
しばらく持っておくというのもアリです
例えばお子様が高校受験を切っ掛けにピアノを辞められたとしても、その10年後にお孫さんが習いはじめて必要になる・・・と言ったケースも時々見受けられます。
また、お母様やお父様がお時間の出来た際に、習い事として始められるケースもあります。
もしもピアノが憎くて仕方ない、という事ではないのであればしばらくお持ちいただくというのも悪い事ではないのかなと、楽器好きな個人としては思います。
同じメーカー、モデルでも持っている方によって個性が出て来るのが生の楽器の面白いところですので。
ピアノは家電製品等と違って、毎年新製品が出て来るようなタイプのものではありません。
ですので、年ごとに買取価格が激しく落ちるということもないのです。
断捨離がブームではありますが、簡単に買い替えられる物でもないと思うので吹っ切れてからでも良いのかなあと思います。
買い替えたい時
ピアノは使いたいけど、今のピアノとは違うものが欲しい。
そう思った時は、カメラのように「下取り」してくれる業者がほとんどだと思います。
販売店の下取り価格と買取価格を比較して、ご都合の良い方を選ばれるのも良いですね!
私がピアノを手放すとしたら…
私がピアノを手放すとしたら、(手放すつもりはないけれど)
1、しばらく持っておく方法を探す
2、買取比較サイト
の順で検討すると思います。
譲りますのコーナーは有意義だとは思うものの、過去にピアノの個人間売買のトラブル解決に参加せざるを得なかったことがあり、難しい物だという印象を持ってしまいました。
楽器はとても楽しい物ですが扱う際にも手入れにも知識が必要になる物ですので、私は中古を買うにしても信頼出来る業者の手が入ったものを選ぶかな、と思っています!
以上、使わなくなったピアノをお持ちでお悩みの方に少しでもお役に立てば良いなと思います。
今日も素敵なピアノライフを!